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03/06/24

藍で染める
著者:新津ゆうた

(上)

1月26日
 藍染めをご存じだろうか?藍はキツネノマゴ科の植物であり、古くから染料としてしようされてきた。沖縄では藍を発酵させるための藍壺が残っている集落がまだ北部などにはある。この企画は実際に藍を発酵させ、色を出し、染め物をしてみようというものである。

 とりあえず企画は持ち上がったものの、まずは材料となる藍を探さねばならない。沖縄で藍染めに使用されていたのはリュウキュウアイと呼ばれる植物である。しかし、リュウキュウアイは自生はしておらず、以前藍の栽培を行っていた地域から自然にこぼれ落ちた種が育ったものしかないとのことである。藍染めにどれだけの藍の葉が必要であるのか実は検討もついていないのであるが、これでは藍を探すだけで一苦労である。

 しかし、名護の辺野古在住の中鉢良護先生の自宅にリュウキュウアイではないがインド藍なる植物が生えており、やはり藍染めに使われるという。さっそく中鉢先生のご自宅を訪問し、インド藍の種を分けて頂く運びとなった。

 用意した袋にビニール袋に種を詰めて、中鉢先生にお礼を言って家を出る。話によればインド藍は生命力が強く、どこでも育つと言う話である。種もかなりたくさん分けてもらい準備は万端である。

…はずであった。

袋に穴が空いていなけば。

 私が車に種を持ち帰った時にはすでに種は頂いた量の3分の1以下になっていた。思わず青ざめる。このシチュエーションはまるで「となりのトトロ」ばりである。

 こうして藍染めへの道は暗雲立ちこめる振り出しとなった。とりあえず現在この種をどこに植えるか思案中である。



(中)

4月8日

 4月に入り我々は重大なことを忘れていた。

それは…
まだ藍の種をまいていないことである。

1月の藍染めの熱意は忘れられ、「藍染め」などと口にする者もすでにいなかった。
そこでしめやか(?)にサークル棟裏で藍の種まきが行われた。

私には今一つの不安がある。

こんな時期に種をまいて藍って育つのだろうか?

続報乞うご期待!




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